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「歴女」なんて言葉、一時よく耳にしましたよね。




文字の通り歴史が好きな女性のことですが、最近ではTVなどでも普通に使われていたりして、結構市民権を得ているようです。


大河ドラマに人気の若手俳優さんが出演していたり、ソーシャルゲームでも戦国時代や幕末を題材にしたものがたくさん配信されていて、女性も歴史に触れる機会が増えているのかもしれません。


少しでも興味を持ったら飛び込んでみるのが一番!ということでちょっと小説を読んでみようと思ったら……


本屋さんにはおびただしい数の歴史小説が並んでいますよね(笑)


同じ時代や事件、人物についてたくさんの作家さんがそれぞれ作品を書かれていますのでどれから手をつけていいのやら…と困ってしまいます。



本の背表紙とにらめっこをしてインスピレーションで手に取ってみる…というのもいいですが、迷ったときには素直に有名な作品を読んでみるのも一つの手です。


普段から歴史小説読みますよ~という方も、有名どころを押さえておくと、同じ趣味の人達と話を広げやすかったりしますよね。




そこで今回は、歴史小説の登竜門にして金字塔(だと思われる)、「司馬遼太郎」作品をピックアップしていきたいと思います!


司馬遼太郎さん、とても有名な方ですよね。誰でも一度は名前を聞いたことがあると思います。作品数はかなり多く、メディア展開されたものも数知れません。


これだけ有名で広くたくさんの人に読まれているというのは、やはりそれだけ作品が面白く、読みやすいということですよね。




司馬遼太郎さんの作品から、歴史の中でも人気の高い「新選組」に的を絞り、有名な2作品を改めておすすめ&ご紹介していきたいと思います!




おすすめ短編歴史小説:新選組血風録

新選組血風録 (角川文庫)

新選組血風録は、幕末の京都で治安維持に務めた「新選組」にまつわる15の短編を集めたオムニバス形式の小説です。


「油小路の決闘」や「芹沢鴨の暗殺」などの歴史上実際にあった事件を題材にしたものから、「長州の間者」「胡沙笛を吹く隊士」など名もなき隊士に焦点を当てた話もあります。




また、いわゆる”新選組のエピソード”として語られることの多い事件などから外れたところで、沖田総司ら有名な隊士達が描かれた作品もあります。


新選組が結成されたとき土方は~とか、池田屋事件のとき沖田は~といった王道のストーリーではなく、ちょっと脇道に逸れたような物語も収録されてるんですね。




司馬遼太郎さんだけに限らず、いくつか新選組関連の小説なんかを読んでいると「へっ、またこの事件のエピソードか」なんて生意気にも思い始めてしまったりして「あたしこの事件の結末知ってるますけど?」と、誰でも本に向かって喧嘩ふっかけたりし始めるんですが…え?それは私だけ?なーんだ、そうですか。ははは。


ともかく、有名すぎない方面やフィクションに程良く脱線してくれるので、見慣れない新鮮な話にきっと出会えるはずですよ。



短編歴史小説だから初心者におすすめ



始めにもご紹介していますが、新選組血風録は短編集です。
なんと言っても読みやすい!


「じっくり長編小説を読む時間がないのよね」という方はもちろん


「歴史小説ってどんな感じ?」


「司馬遼太郎って面白いのかしら?」


なんて方々も時間をかけず、気楽に読める長さだと思います。




歴史ものを読んでいると、古いものの言い方や、江戸時代当時使われていた物の名称など、ちょっと辞書を引いたりGoogle先生に聞かなきゃ…!という語句も多少出てくると思いますが、それを検索する時間を差し引いてもサクッと読み切れるはずです。


一遍一遍はすぐに読み切れますから「ああ!後ちょっとで終わりだったのにもう時間が!続きを読みたい…でも時間が…!」という悲劇は最小限で済むと思います(笑)


ちなみに私は短編であっても途中でぶった斬ってしまうと、
登場人物の名前を忘れてしまうので「は?誰オマエ」状態に陥ります。



でも忘れちゃっても読み返すのも楽なわけです。さすが短編歴史小説!

好みに合わせてどこからでも読めるのが短編歴史小説!



私なんかは短編集でも一から収録されている順に読んでいってしまうのですが、どこからでも読めると言うのがオムニバス最大の魅力ですよね。


言っちゃえば何話かはスッ飛ばしてしまってもいいわけです。


目次を見て、面白そう!と思った話をいきなり読み始めてもいいですし、自分が好きな人物が出ている話をまず読んでみるのもいいですね。



「近藤さんマジ一押し」

「土方さんどこまでもついていくっす」
という方も、

ちょっと渋めに
「井上源三郎こそ至高」という方も(笑)



冒頭2、3ページを見てみてその話では誰が主人公っぽいか確かめてみましょう。きっと推しメンが主役の話が見つかるはずです。


また、特定の事件についてのエピソードを読みたい、という場合にももってこいです。タイトルがずばり事件の通称だったりしますからね。



とにかくまずは自分の好きなように読み散らかしてしまいましょう!

短編歴史小説は読み直すのも楽ちん



一度読んでからしばらく経って「あれ、あの話どんなだったっけ…」と、急に読み返したくなることってありますよね。


長編小説の場合はその一つのエピソードがどこに書かれていたのかを探してずっとパラパラパラパラ……とページをめくっていくことになります。



それが面倒臭いのなんのって…
しかも最終的に「多分この辺は違うわ」と思って飛ばした辺りのページに読みたい部分が載ってたりしてもう「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」と叫んでしまい…



あ、はい。また私だけですね。




ですが短編の場合はそんなことにはなりにくいです。
大体目次を見れば一発ですね!


私も全体を読み終えてから一年くらいして唐突に「あれ、血風録にガチBLっぽいのあったよな、なんだっけあれ…」と目次を開きました。OK、一発で見つかりました(笑)



あ、誤解しないでいただきたいのは…べべべ別にBLが読みたかったわけじゃないですからね!たまたま気になったのがその話だっただけですからね!ね!!




…ふう、誤解は解けたようです。よかったよかった。

おすすめ歴史小説の内容を私なりにまとめてみた



さて、本の紹介をしているんですから気になるのはやっぱり話の内容ですよね。


じっくりとご紹介したいところなのですが、なにしろおすすめしているのが短編小説ですので、あまり多くを語ると完全なるネタばれになってしまう…でも全く内容に触れないというのも寂しいですし…難しいところです。




そこで私なりに、ネタばれにならないよう留意しつつ、いくつかの話をギュッと短くまとめてみました。


ギュッとまとめましたが表現はフワッとお送りしますので、皆さんもフワッとお受け取りくださいね。話のタイトル→まとめになっています。




“油小路の決闘”…土方「なんか伊東が新選組やめるって言ってんだけど。脱退禁止なのに。マジ迷惑。どうする?襲う?」近藤「襲っちゃうか」


“芹沢鴨の暗殺”…土方「なんか最近芹沢さん偉そうじゃない?幅きかせすぎ。問題行動ばっかり起こすしさぁ…マジ迷惑。どうする?襲う?」近藤「襲っちゃうか」


“鴨川銭取橋”…最恐の送りオオカミ現る


“虎鉄”…近藤「20両で名刀を売ってくれ」刀屋「へい(無理に決まってんだろ、まあいいや気付かないだろうし偽物売りつけとこ)」


“前髪の惣三郎”…好いた惚れたで一悶着※ただし登場人物は全員男性です※


“胡沙笛を吹く隊士”…笛を吹いてたら彼女が出来ました


“沖田総司の恋”…近藤・土方「アイツあの子が好きらしいぜ。よし、くっつけちゃお」


“槍は宝蔵院流”…斎藤一「悪い人ではないんだけどなぁ…」




…などなど。




いやぁ、短くまとめるのって難しいですね。いろいろ試行錯誤しちゃってもう大変で…って、え?意味が分からない?またまたぁ、そんなこと言って……え?本当に分からない?


…未熟で申し訳ないです。上手く伝わらなかったのは残念です…ですがしかし。


伝わらなかったということであれば、これはもうご自身で実際に小説を読んで内容を確かめて頂くしかないですね!


普通に興味を持って頂けたという方も、やはり実際に本を手にとって真相を追究しちゃって欲しいところです。



案ずるより産むが易し、これを機に歴史小説に手を出してしまいましょう。
きっかけがくだらなくてもいいではありませんか。

長編のおすすめ歴史小説は燃えよ剣!

燃えよ剣 全2巻 完結セット (新潮文庫)

先に紹介しました新選組血風録とは違い、上下巻2冊に分かれた長編の歴史小説です。上下巻合わせて1000ページ越えという大作ですので、一度読み始めればどっぷりと本の世界に浸ることが出来ます。



新選組で鬼の副長と呼ばれた土方歳三が主人公。新選組結成前の江戸での暮らしから、函館戦争で戦死するまでの彼の生涯が怒涛の勢いで描かれています。



司馬遼太郎さんは歴史小説を執筆する際、徹底的に題材について調べられていたそうで、そのため話の流れはかなり史実に忠実になっています。


ですがオリジナルのヒロインキャラであるお雪や、七里研之助というライバルキャラも登場して話を盛り上げてくれます。



夢を持って京に上り、ライバルと刀を交え、恋に悩み、そして己の信念に従い戦い続けるという、文字に起こしてみるとなんとも少年漫画の主人公しちゃってる一作です。


貫かれる信念という魅力



「燃えよ剣」最大の魅力は、なんといっても主人公・土方歳三の揺るがない「信念」です。執念といってもいいかもしれません。


元々武家の生まれでない土方が、「武士になる」という夢を叶えるため京に上り、念願の武士となる。そしてその夢のためなら汚いことにも幾度となく手を染めます。


そうまでして手に入れた夢の中で、どんな事態に見舞われようとも彼は前を向き、振り向くことなくただひたすらに戦い続けます。


果たして現代に生きる私達は、彼と同じことが出来るでしょうか?




私達が暮らしている今の時代は、なんだかんだと言いつつとても平和な世の中です。平和故に、確かな考えや行動原理がなくても、ただなんとなく「なあなあ」で過ごせてしまったりしますよね。


それは決して悪いことではないと思いますが、ふと自分の周りを見渡してみたとき、そんな頑なで強い信念を持つ人は多くはないと思えるのです。だからこそ、芯を持って己を貫き通す主人公に魅力を感じるのではないでしょうか。


少なくとも「よし、やるぞ!」と思って歩き出した途端に己の不注意ですっ転んで「もうおうち帰るー!」となってしまう私にはそう感じられるわけなのです。「すげぇ…まじリスペクト…」となるわけです。


いろいろ言ってしまいましたが結局、自分をしっかり持って夢や信念を貫ける人というのは一言「カッコいい」ですよね。


新選組・鬼の副長の信念は、小説全編を通してしっかりと描かれています。
まじリスペクトなカッコいい「時代を駆け抜けた」男の生き様、ぜひご一読下さいませ。




さて、独断と偏見たっぷりに
司馬遼太郎さんの歴史作品を紹介して参りましたが、少しでも興味を持っていただけたでしょうか。


歴史小説というと難しそうだとか、ちょっとお堅く思われることも多いですが、決してそんなことはないんですよ!

こんなちゃらんぽらんな文を書いてるやつでも読んでるんだな~と思って、少しでもイメージがほぐれてくれていたら本望です(笑)


サクッと短い時間でも、どっぷり長い時間でも。現代とは違う過去の時間に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。






食文化でも過去を味わうのも良いですね!
京都の歴史 京菓子編