この記事の所要時間: 約 8分10秒
今、世界中から注目を集める、マカオ。
広さが世界一!であるカジノもできる一方で、ポルトガル文化の残り香も強い街並みは、旅情をそそってくれます。
こんな街は、独自のグルメも充実。
でも、新しい店も多いでしょ?どこがおいしいのか分からない、と思っていませんか。
せっかく遠くからこんなにきれいな街に来て、はずしたら辛いですよ?
そこで私が実際にうかがった、雰囲気も味も抜群の、とっておきのお店を教えちゃいます。
実はあの「ミシュラン」も認めた、ポルトガル料理のレストランです。
女性にもおすすめ、歴史あるマカオの街
マカオはかつてポルトガルの植民地でした。
カジノというか、ギャンブルのイメージが強い街かもしれませんが、比較的コンパクトな街には、エキゾチックな街並みと、美しく貴重な文化遺産がいっぱい。
女性にもおすすめの街です。
カジノもたまにはいいのでは?私はギャンブルにはあんまり興味がないのですけれど、あの雰囲気と、カジノでいろいろな人を見るのが好きなのですね。
刺激的な旅のエッセンスという感じで楽しいですよ。
そんなマカオの素晴らしい動画をどうぞ。
香港から近いので、セットにすればよりおトクないい旅になって、本当におすすめです。
私もこんな仕事がしたい、「アントニオ」の料理

食も旅の楽しみのうちですよね!
私は母と2人で行ったのですけれど、旅が凄く楽しかったので、記念の意味もあり、感じのよい店で、おいしい食事ができたらいいなと思っていたのです。
ところが、それまでの食事は運もあってほどほど。このまま帰るのかな、と残念な気持ちでした。
それが、偶然である店に行くことになりました。
せっかくだからポルトガル料理を食べよう、おいしそうだけれど重そうだからランチにしようと、いくつかの店をピックアップしておいたのですけれど、行きたかったレストランが一杯だったりで、ディナーで予約することになったのです。
ホテルのフロントに頼んで電話をしてもらうと、
「こちらの店で予約がとれましたけれど、電話番号が変わってましたよ」
とのこと。
何か理由があるのでしょうか。
ちなみに「アントニオ」というレストランです。
いぶかしみながらそのお店がある「タイパ官也街」に行ったら、びっくり!
いい感じなのですよ。私はもともと路地が好きなのですが、中国っぽい活気がある一方で、どこかさっぱりしていて、洋風の建物も少なくありません。
それとどこか、のんびりしているんですよね。
公園では現地の子供達が遊んでいて、夕方にその子達がさっとひいたら、あとはキャンペーンか何かの催し物が始まって、キャンディーをもらいました。
ああ、旅って感じで散歩を楽しんでいたのですが、なぜかその場所につきません。理由は分からないのですけれど、何度か人に訊いてやっとその店を見つけました。
そうしたら、またびっくり!!
「ミシュラン」の標示が出ているじゃないですか!
そう、このお店、あの有名な「ミシュラン」にも掲載されているレストランだったのですね。
あとで公式ウェブサイトで確認しましたけれど、ミシュランガイド香港マカオで少なくとも2009年から2014年版まで連続で掲載されているとのこと(注・2015年3月現在)。
「ミシュラン」のする評価については、人間のすることですから絶対ではないでしょうし、その影響力のあまりの強さもあって、弊害もささやかれていますが、私が行った掲載店って、やっぱりどこもおいしかったんですよ。
それに久しぶりだよ、「ミシュラン」。
こんないい旅の最後に掲載店に出会えて、素朴に感動です。
そして扉を開けた時点で、もう、とろけそうになりましたね。
私、好きなんです!こういう路地の、小ぢんまりしたきれいなお店。
壁には、ポルトガルでつくられたものなのでしょうか、黄色を基調にした、大柄の、模様がはっきりとしたタイルがはられていて、真っ青なカーテンも、飾られた絵も、ああ、美しい!
私はもう20年以上前になりますけれど、ポルトガルに旅行したことがあるのです。いいところですが、なにしろ遠いのでそれきり。
その思い出もありましたし、マカオで小さなポルトガルに来られたような気分になれるなんて、旅が何重にもなったような不思議な感じ。
「懐かしいね」
「これは期待できる」
と母と2人で盛り上がっていると、ウエイトレスさんがメニューをくれました。その笑顔も可愛い。
今日は食前酒も頼んで、すっかりいい気持ち。
いいお店じゃないですか。やっぱり、旅はこれがないと!
ただ、テーブルもちょっとコンパクトでした。でもこれは仕方がないでしょう。
それと料理のボリュームが気になります。きっとおいしいんだろうけれど、一皿の量が凄かったら、どうしよう。
それが、ここは「マカオの中のポルトガル」なのだと実感したことが。
日本でも、外食時にひとと料理をシェアすることがありますよね?
あれはヨーロッパでは、一般的に言って、やらない方がいいらしいんですね。
でもここでは、中国人らしい隣の席の人達も、いくつか料理をとって皆でシェアしています。私達もならってみることに。
私の大好物の前菜も2皿いっちゃいます?
タラのコロッケと、ポルトガル風タコのサラダを注文。
私はあげものがあまり得意ではないのです。ころものサクサク感でごまかしている店が多いような気がして。しかも前菜に食べておなかがふくれたら、と思っていたのですけれど、それが、芯まで、丁寧で深みのある、驚きのおいしさ!
そしてタコサラダは、私の大好きな冷たい前菜。しかも、
「どうしてこんなに食べやすいの?」
と母とうなずきあうほど、さっぱりした食べごこち。
ポルトガル風野菜のスープ。これは2つ頼んだのですけれど、とことんひき出された野菜のうまみが、ありあまるほどだったのと、食が細めの私にとっては、消化がよさそうで、もはや、ありがたい一品。2人とも完食。
次はいよいよメイン。『アントニオ』特製タコのリゾットと、アフリカンチキン ポテトグラタンとミックスサラダ添え。
リゾットが最初にある写真なんですが、アフリカンチキンの写真をお見せします。

消化がよくておいしいものが好きなんですよね、私。
タコのリゾットの美味さに悶絶したことはもう、皆さんご想像がつくでしょうが、これは来た時、うっと思いました。
なぜならこれは、マカオ料理だとされていて、マカオに連れてこられたアフリカ兵にいわれがあるそうなのですね。
聞いただけでも、食べごたえありそうでしょう。
それが、確かクリーミーでありながらもスパイシーで、何よりおいしかったものですから、この私がポテトグラタン!と一緒に、ちゃんといただきました。
肉も、おいしいですね。そう思いましたよ。
私ももっと胃腸を丈夫にして、さらにいろいろな料理を楽しみたいです。
デザートはポルトガル式ライスプティングと、ミルククリームカラメル。
これもおいしい!それと、日本ではなかなかないスイーツじゃないですか。
ライスプティングって本でしか知らなくてどんな料理かと思っていたのですけれど、こんな味だったんですね。
それと、ここで告白しなければならないことがあります。
私がこちらのライターとして採用していただいたのが2015年の4月末で、この旅行が同年の3月の初め。
皆様のおかげで、ありがたくも楽しくこの仕事をさせていただいているのですが、この1ヵ月半後に、自分にそんなことが起こるとは、知るよしもなかった私は、最初に注文した料理をメモしたあとは、すばらしい食事と美酒に熱中してしまって、その後、お店を出るまでメモもとらなかったし、とぎれとぎれにしか記憶がないのですよ。
それでもある記憶から書いてみて、けっこう憶えているなと思ったのですけれど、それを知っていたら、もっともっとよい記事を書きたかったと思うことしきり。
アントニオさん、ちょっとごめんなさい。仕方がないとはいえそう謝りたくなるくらいで、それでもはっきりと憶えているのは、どの料理も、どこまでも丁寧で、食べているこちらが本当にありがたくなるほどだったということ。
料理ってすばらしいですね。食べる人すべての人生を幸福にすることはできないかもしれないけれど、そのかわりに、食べる人に、つかの間でも本物の幸福感や、ひょっとしたらもっと大きな感動や、よい変化をあたえることができる。
少なくとも私は、遠いマカオのこのお店でとてもよい思い出ができたし、自分も、もっと丁寧に料理をすることや、違うこと、例えば書くことなどで同じことをできたら、いや、したいと思ったのですね。
とりあえずこの記事で、読者の方々に、そして「アントニオ」の皆さんに、少しでもよいことができたでしょうか。
とにかく修行して、これからも頑張ります。
最後に、このお店は予約をした方がよいようです。
またすべてのサービスは、予告なく変更になる場合があります。
一緒に訪れたい香港の情報はこちらからどうぞ。
⇒香港ホテル夜景、地元人から親しまれるホテル!で至福の時
Sponsored Links