皆さんが料理をする際の”天敵”ってどんなことですか?
焦げ?生焼け?濃くつけ過ぎちゃった味?
いえいえ、根本的な一番の天敵は”調味料切れ”ですよね。
「あれ?まだあると思ってたのに○○切らしちゃった!」
「いつの間に××がない!どこに逃げた!?」
「あるはずの△△がないんだけど、え、蒸発した?ちょっと捜索願出してきます」
なんて経験一度はありませんか?
どんなに良い焼き加減、煮加減でも味付けなしでは台無しです。
そもそも味付けがどうこうなんて問題、調味料がなければ起こりませんしね。
無い調味料を無いままに料理してしまうと、なんとも味気ない結果になってしまいます。
「そ…素材の味を活かしてるんだし…」
なんて言い訳、そうは通用しません。
ええ。そうです。通用しません。通用しなかったんです。しなかったんですよ。
あると思ってた調味料がない…
でもこれから買いに行くのはちょっと面倒or時間がない…
そんなときはどうするべきでしょうか?
そう、今そこにあるもので切らした調味料の代用をしてしまえばいいんです!
響きだけだとちょっと難しそうな感じもしますが、そんなことはありません。
何がどれの代用に使えるかを一度知ってしまえば、案外ちゃっちゃと出来てしまうものが多いんですよ。
本来の調味料の味そのまま!
というのはなかなか難しいですが、雰囲気を出すのはけっこう簡単なんです!
今回は醤油とお酢に的を絞り、2回に分けて代用品をご紹介していきたいと思います。
こちらではお醤油についてお話していきます。
これを知っていれば、もう閉店間際のスーパーに慌てて走る必要もない…かも?
いつも必ずと言っていいほど何かしらを切らしているズボラな私なりの代用レシピ。
よろしければご覧ください。
色んな種類があるけれど…

ほとんどどんなお料理にも欠かせないお醤油。
日常的によく使うものですので、いつの間にか無くなってた…なんてこともありますよね。
また、定番だからこそ種類がたくさんあります。
料理やレシピによっては細かく醤油の種類が指定されていたりするんですよね。
ちょうど切らしてしまっていたり、いつも同じ種類の醤油しか揃えていなかったりと…使いたいと思った醤油が手許に無いなんてことはままあると思います。
まあぶっちゃけ普段は「醤油と銘打ってあらば何でも良し」というスタンスで生きてるのでそんなに種類にこだわってはないんですが…
どうせ一人で作って一人で食べるんだし…
ごほんごほん。
しかし、たま~には誰かに御馳走したり、やたらやる気を出して本格的に料理に取り組もうぞ!というときもあります。
それでは、そんなときをどうやって切り抜けていきましょうか。
濃口醤油の代用品

濃い口醤油は、醤油全体の生産量の8割をしめているそうで、わざわざ「濃口」と書いていなくても単に「醤油」と書いてあれば濃口醤油なのだそうです。
我々が日常的に使っている、一般的なお醤油がこの濃口醤油。つまり
「ああ!ワタクシったらお醤油を切らしてしまっているのをすっかり忘れておりましたわ!もうお料理を始めてしまっていますのにどうしましょう……」
…という状況に一番陥っているお醤油といえるでしょう。
私なども10日くらい前から(そろそろ醤油ないわ…そろそろ醤油が……)と思いつつも放置して、完全になくなってから
「あああああ!足りない!今日の分ぐらいあると思ったのにいいいい!!!」
と嘆くタイプです。本当に何遍繰り返しているか…。
しかしそんなお仲間、いっぱいいるんじゃないでしょうか。
え?自分は違う?ははっ、またまた。ではなぜこの記事を開いた。
そんなあなたも大丈夫です。濃口醤油の代用は「薄口醤油」で出来ます。
実は薄口醤油というのは、濃口醤油より塩分濃度が高いのです。
ですので味付けに関して引けは取りません。
むしろ濃口醤油と同量使ってしまうと味が濃くなりすぎる可能性がありますのでご注意ください。
色に関してですが、そこはやっぱり少し薄くなってしまいます。
ですが「どうしても料理を真っ茶っ茶にしたいのよ!」という方も少ないと思いますので、あまり気にしなくていいのではないでしょうか。
どうしても真っ茶っ茶にしたい場合は、これはもうスーパーに走って頂くしかないです。
薄口醤油の代用品

別名・淡口醤油とも言います。
この薄口醤油がない場合は濃口醤油で代用しましょう。
薄口醤油の特徴は、色が薄くて塩分濃度が高い、そして香りが抑え目というところです。食材本来の色と風味を生かしつつ、しっかり味をつけるのが目的のお醤油なんですね。
「薄口」というのは味のことではないようです。
私もずっと勘違いしてましたコレ。味が薄いんだとばかり。
ポン酢的な…こう…
なにか醤油を薄く引き延ばして出汁やらお酢やらを加えたような…そんなようなものだと勘違いしておりました。
自分のことは棚に上げて言うのもなんですが、(色が)薄口って書いて欲しかったですよ各メーカーさん…
…なんて話は置いておいて。
色味を気にしないのであれば、濃口醤油を少し多めに入れればOKです。
やっぱり素材本来の色を生かしたい!という場合は、濃口醤油を少なめに入れて塩で塩分を調整すれば、色味も含めそれらしい仕上がりになります。
ただし、薄口醤油に比べ、濃口醤油は香りが強いので素材自体の芳しい香りは期待できないですね。
出汁醤油の代用品

出汁のうまみを味わえるお醤油。おいしいですよね。
時おり「麺つゆと何が違うの?」という質問を見かけますが、ザックリですと
出汁醤油=醤油+出汁
麺つゆ=醤油+出汁+味醂などの甘味料
と考えていいと思います。
ですので出汁醤油の代用品が必要な場合は、醤油に何かしらのお出汁を加えましょう。
って、名前のまんまですね。ひねりがなくて申し訳ない。
貝柱や鰹節などの魚介系や、昆布、干し椎茸の戻し汁など使うとうま味たっぷりで美味しく仕上がります。
ですがわざわざ出汁を取るのが面倒だったり、時間がない…という場合は、市販の顆粒タイプの本ダシなんかをお湯に溶いて使用しましょう。こちらも十分美味しいですよ。
また、出汁醤油自体をあまりたくさん使用しない場合や、甘みが気にならないのであれば、麺つゆを使っても似た雰囲気は出せると思います。
正直、顆粒ダシをお湯に溶くのすら面倒臭がって、私はもっぱら麺つゆを使ってしまってます。あっはズボラ!いえいえ時短でございますよ。
麺つゆの代用品

出汁醤油の項目で紹介した通り、醤油+出汁+味醂などの甘味料ですので、お醤油に出汁を入れ、砂糖や味醂などの甘みを加えていきましょう。
味醂は甘みは薄めですが、照りやコクもプラスされます。
砂糖は照りなどは出にくいですが、もちろん甘みがしっかりとつきます。
個人的には、お蕎麦などのつけつゆにするものは、醤油と顆粒の出汁と砂糖を水かぬるま湯で溶いたものを使います。煮立たせなくてもいいので時短にもなります。
煮物などに使用する場合には、醤油と出汁に味醂を加えています。
味醂は火を通さないと匂いが強いですし、お子さんがいる場合はアルコールも飛ばさないといけないので、手早く作りたいつけつゆには向いていないと思います。
味醂でコクを出しつつ、砂糖で甘みを調整していけばそれが一番本物に近いですが、どちらか一方だけで使っても問題はないです。
砂糖のみの麺つゆを煮物などに使う場合は、煮詰めていけば少し照りが出てきますが、煮詰め過ぎてしまうと「べっこう飴」の状態になってしまい、冷めてくると固まってしまいますのでご注意を(べっこう飴は砂糖と水を煮詰めた飴です)。
味醂の場合も煮詰めすぎるとドロドロしてきますので、そちらにもご注意ください。
一から魚介系などの出汁をとって使用する際は、そちらに十分甘みが出ている可能性がありますので、兼ね合いも気にしてみましょう。旨味調味料がある場合はそちらも加えていきます。
「甘みも照りも両方たっぷり欲しいわ!」という方は砂糖も味醂ももうドバドバ入れてしまいましょう(笑)
ただし「甘すぎよ!」「照りすぎてるのよ!」という苦情は一切受け付けません。
世間はそれを失敗と呼ぶんだぜ。
白醤油の代用品

あまり馴染のないお醤油かもしれませんね。コクや旨味などの風味はかなり抑え目で、比較的糖分が高めなのが特徴です。
もともとはこの「白醤油」の代用品として、上記の薄口醤油が使われていたんだとか。
ですので、塩分濃度は薄口醤油とほぼ同じくらいで高めです。
見た目は薄口醤油以上に薄い「黄金色」をしていて、醤油としてはちょっとびっくりするくらい淡く、透き通っています。
とっても綺麗ですよね!
うへへ…ビールみたい…飲みたい…。
いやいや駄目です、塩分過多でお星様になっちゃいます。
酔っ払った方の前に置かないであげてくださいね。
身近なところではうどんのつゆなんかによく使われるようですね。
後は少量を隠し味なんかにも使う場合もあるとか。
こちらの白醤油の代用ですが、やっぱり薄口醤油が使えます。
もともと白醤油の代用品が薄口醤油ということなので、逆もまたしかり、なのです。
白醤油ほどでありませんが、濃口などを使うことを考えると、やはり薄口醤油の方が色味も綺麗に仕上げることが出来ます。
また白醤油は比較的甘みが強いですので、味醂やお砂糖でそちらも補ってあげましょう。
一歩及ばずといったところでは香りです。
白醤油は独特の香りがありますので、香り抑え目の薄口醤油ですとそちらは再現できません。
たまり醤油の代用品

風味、色、香りが濃厚で、他のお醤油に比べると、とろりとしたものが多いです。
熱が加わると綺麗な赤みを帯びるので、照り焼きなどの料理によく使われます。
基本的な用途は濃口醤油と同じで、また、塩分濃度もほとんど同程度なので、代用品には濃口醤油が使えます。
赤みを帯びる、という色についてですが、個人的には濃口醤油を使ってもそんなに気にならない程度ではないかと思います。
赤いといっても、林檎やらトマトのように鮮やかな赤色…といわけではないですし、あくまで赤っぽい茶色というだけですので、赤っぽくても茶色っぽくても、煮崩れず焦げていなければ美味しそうに仕上がります(笑)
しかし以前、赤っぽく見えるのが「生みたいで嫌」と言っている人を見たことがあります。
何度かたまり醤油で調理をした中で、赤い色が生っぽく見えた…という経験は私にはありませんが、人によっては濃口醤油でしっかりとした茶色にしたほうがお好み、とい場合もあるようです。
照り焼きや煮物が茶色いからといって「なによ!茶色いじゃない!」と文句をつけるという人はさすがにいないと思いますので、やはり塩加減からも濃口醤油がぴったりの代用品ではないかと思います。
お醤油の代用品まとめ
さてさて、各お醤油の代用についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
色や風味はなかなか難しいところですが、一番に味を重視すれば、結構互換性があるものなんですよね。
お料理をしながら
「コレはアレで代用できるんじゃないかな?」
「代わりにこっちを使っても大丈夫じゃないかな」
と考えるのは、個人的にはとても楽しい作業ですが、現実的にはゆっくり考える暇なんてなかったり、とにかく早く準備を済ませなきゃ…という状況もたくさんあると思います。
そんな中で、ちょこちょこと試して溜めてきた代用品レシピが、少しでも皆様のお役にたてばうれしい限りです!
ズボラ人間が考えてみたというだけで、この方法を実行したからと言ってあなたもズボラ!という訳ではありませんのでご安心ください(笑)
それでは、ぜひぜひ活用してみてくださいね!
お醤油の醸造過程です。ルーツを学んじゃいましょう!
お醤油の種類がわかったところで、煮物のコツも掴んじゃいましょっ!
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